ヨガではたびたび、人生を変えてしまうような言葉に出会うことがあります。
なぜなら、ヨガは人生をより良く築くための智慧だから。
そこで本記事では、偉大なヨガの聖者や教典の中に書かれた名言などをご紹介します。
✔本記事を書いた人
ucozi(@ucozi_ikeda)
この記事を書いている私は、ヨガスクールで宣伝部長として働いています。
仕事を通じて得た情報をもとに、信頼性の高い記事をお届けしています。
ヨガの名言①:B.K.S.アイアンガー
最も厳しい道は、最も確かで最短の道です。
国際的なヨガブームのきっかけをつくり、世界中で数百万の信奉者をもつアイアンガーヨガ。アイアンガー師はその創始者で、世界最高の導師との呼び声の高い人物です。
人生では、遠回りだと思っていたことも、あとから考えると「あの道を選んだからこそ今がある」と思えることばかりです。
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>> アイアンガー108の言葉―ヨガからの贈り物(白揚社)
ヨガの名言②:沖正弘
信じるな 疑うな 確かめよ
沖正弘師は戦後の日本において、ヨガの草分け的指導者。日本のヨガの創始者とも言われ、ヨガブームを牽引しました。
簡単に信じてもダメで、ハナから疑ってもダメで。自分の「目」で確かめ、自分の「体験」したことを語りなさい、という教えです。
ネット上であらゆる情報が入手できるようになったからこそ、情報を鵜呑みにせず、人の噂や先入観で決めつけないようにしなければいけませんね。
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>> 伝説のヨガマスターが教えてくれた 究極の生きる知恵(PHP研究所)
ヨガの名言③:カタ・ウパニシャッド 4章15節
清浄なところに降り注いだ清らかな水が、そのまま変化しないように、聡明な聖者にとってアートマンは、それと同じである。
「ウパニシャッド」はサンスクリット語によって記された古代インドの神学書・哲学書。その数は200以上あると言われ、「カタ・ウパニシャッド」は中でも古い作品のひとつです。
自分の内側にしっかりとした軸を持っていれば、周りでどんなことが起きようとも一喜一憂させられなくなります。周りの状況が変わったとしても、自身の純粋さは全く汚されないこと説いています。
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ヨガの名言④:クリシュナマチャーリヤ
息を吸い、神を受け入れる。息を止めている間、神があなたに宿る。吐く息で、あなたが神に受け入れられる。そして止める息で神と一体となる
今日、親しまれているエクササイズとしてのヨガの基盤を作った言われるクリシュナマチャーリヤ師は「現代ヨガの父」と称されています。
ヨガでは呼吸に対して深く意識を向けることから、呼吸を通して自分自身と、世界が一体であることを感じることができると説いています。
ヨガの名言⑤:ケン・ハラクマ
すべての経験が今の自分を作る。
ケン・ハラクマさんはアシュタンガヨガの創始者シュリ・K・パタビジョイス師から日本で初めての正式指導者として認定された、日本におけるヨガの第一人者。日本最大級のヨガイベント「ヨガフェスタ」 発起人でもあり、日本でのヨガ普及に努め、国内外で幅広くヨガ指導者育成を行っています。
今の自分は、過去の経験や体験、ご縁などでできあがっていると思います。いろいろな人たちに支えられ、育てていただいたことへの感謝の心が、自分を形づくるのでしょう。
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ヨガの名言⑥:シュリ.K.パタビジョイス
99%の実践と1%の理論
パタビジョイス師はアシュタンガヨガの創設者であり、本言葉は師の残した言葉の中でも最も有名な名言です。
ヨガでは言葉だけで知った知識は意味がなく、体験することが最も大切と説いています。
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ヨガの名言⑦:スワミ・ヴィヴェーカーナンダ
あなたの内側から学びなさい。誰もあなたに知識を与えてくれません。誰もあなたをスピリチュアルにしてくれません。あなた自身の魂が先生です。
ワミ・ヴィヴェーカーナンダは、インドのヒンドゥー教の出家者であり、ヨーガ指導者、社会活動家。「私は40才までは生きないだろう」という自らの言葉通り、39才という若さでその生涯を終えました。しかし、彼の功績は「人々が向こう1500年間、十分、間に合うものを与えた」と言われるとおり、今でも世界中の人々を勇気づけています。
先人の教えや言葉は、あなたが変わるキッカケを与えくれはしますが、答えを教えてはくれません。本当の知恵は、常に自分の内側にあるということを説いています。
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ヨガの名言⑧:スワミ・サッチャナンダ・サラスワティ
他者にもっとエネルギーを注ぎなさい。より大きな神聖なエネルギーが与えられる。
スワミー・サッチャナンダ・サラスワティは、シヴァナンダの4人の高弟のうちの一人で、ヨガを世界へ広く普及させるきっかけとなったビハール・スクール・オブ・ヨガ(Bihar School of Yoga)を設立した人物。
損得勘定を抜きにして、純粋に人のために行動することは、エゴを手放すもっとも有効な行いと説いています。人は一人では生きていけないから、誰かのために、自身の人生の一部分を費やすことで楽しみや喜びをふくらまし、悲しみや辛さを小さく分け合っています。
ヨガの名言⑨:スワミ・シヴァナンダ
あなたの小さな行動の一つ一つにハート・心・魂を込めなさい。それが成功への秘訣。
医科大学で医学を学んだスワミ・シヴァナンダは、マレーシアで医師として働いた経歴を持ちます。後にスワミ・チダーナンダ、スワミ・ヴィシュヌデーヴァーナンダ、スワミ・サッチャナンダ・サラスワティなど、多くの指導者を世に排出。インド北部のリシケシには、スワミ・シヴァナンダが設立した「シヴァナンダ・アシュラム」と「フォレスト・アカデミー」というヨガの総合大学があり、現在も多くの人が修行を重ねています。
ヨガでは、「いま、ここ」を大事にします。私たちの人生は、まさに、いま、この瞬間の積み重ね。今この瞬間を丁寧に生きることが豊かな人生の秘訣と説いています。
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ヨガの名言⑩:中村天風
人の落ち度は、許すより忘れてしまえ。
中村天風は思想家、実業家であるとともに、日本初のヨーガ行者としても有名。京セラ創業者の稲盛和夫のほか、最近ではメジャーリーガーの大谷翔平など、多くの著名人に影響を与えている人物です。
ネガティブな感情に支配されると、蝕まれるのは自分自身です。24時間、ずっとネガティブな状態が続くと、いつしか顔つきも変わり、周りの人も近寄りがたくなってしまいます。
そんな時、人生でおいて損をしているのは、はたしてどちらでしょうか?相手の過ちを許すことで楽になるのは、相手以上に自分という教えです。
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ヨガの名言⑪:バガヴァッド・ギーター 6章5節
自ら自己を高めるべきである。自己を沈めてはならぬ。実に自己こそ自己の友である。自己こそ自己の敵である。
「バガヴァッド・ギーター」は古代インドの長大な叙事詩「マハーバーラタ」の中の一部で、クリシュナが王子アルジュナに説いたギーター(神の歌)で、ヒンドゥー教の聖典のひとつ。
原因を外に求めてしまうと、いつまでたっても人生を変えることはできません。「社会が悪い」「親が悪い」「政治が悪い」「パートナーが悪い」「会社が悪い」と、変えることのできない周りを嘆くのではなく、制御できる自分の行動を変えてみてはいかがでしょう。
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ヨガの名言⑫:マハトマ・ガンディー
今行っていることが未来を作り出す。
インド独立の父であるマハトマ・ガンディーは、厳格なヨガの実践者としても知られています。
人は過去や未来への執着に囚われると、今をないがしろにします。いつまでも過去の栄光にすがったり、起こるか分からない未来への心配を抱いたりするのではなく、常に今この瞬間を大切に、と説いています。
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ヨガの名言⑬:ヨーガ・スートラ 2章16節
ヨーガの修行によって除去するべきものは未来への苦である。
「ヨーガ・スートラ」は、ヨーガの修行による解脱を説くヨーガ学派の教典。聖者パタンジャリによって編纂されたと言われていますが、パタンジャリについてはっきりしたことは分かっていません。
ヨガのゴールは、苦しみからの解放です。ヨガを実践することで、自由で快適な未来を手にできると説いています。
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まとめ
名言は短くても力強く、私たちをハッとさせる力を持っています。
ヨガのプラクティスをしているときはもちろん、人生や仕事で悩んでいるとき、目標を見失ってしまったとき、そんな困ったときには、今回紹介した名言を読み返してみてください。そのとき、そのときであなたに必要な言葉は変っているかもしれません。
本日は以上です。
本記事がどなたかのお役に立てたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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