本記事は上記のお悩みにお答えします。
ヨガインストラクターとして、生徒がケガをすることを最も懸念していませんか?
実は、ヨガで体を痛めるケースは少なくありません。なぜなら、ヨガのポーズや動きの中には、正しく行わないと体に負担をかけてしまうものが存在するからです。
ということで、この記事では以下の点を詳しく解説しています。
本記事の内容
- ヨガでのケガの特徴や、特にケガが起こりやすい部位
- ケガを防ぐための具体的な指導ポイント
- 万が一のケガに備えるための賠償責任保険の重要性
ヨガ指導時のケガの予防と対策方法についての理解を深、え、より安全で質の高い指導ができるようにしましょう。
✔本記事を書いた人
ucozi(@ucozi_ikeda)
ヨガで起こりやすいケガの特徴
ヨガは心の安定や健康的な体を手に入れるための手段として人気です。しかし、それと同時にケガのリスクも無視できません。
認定NPO法人日本ヨガ連盟によると、ケガの特徴として以下の3つのパターンについて紹介しています。
- 圧迫系
- 伸張系
- 転倒系
※参考:認定NPO法人日本ヨガ連盟「怪我をしないためには?」
それぞれについて具体的に紹介します。
特徴① 圧迫系
圧迫系のケガは、体の一部に過度な圧力をかけてしまうことで生じるケガです。主に関節周囲が多く、膝、首、腰などで多くみられます。
例えば、腰を反らすポーズを行う際、腰に力を入れすぎると、背骨や腰の筋肉に過度なストレスがかかり、ケガの原因となります。また、首を強く回す動作で、首の筋肉や関節に負担をかけすぎると、首の痛みを感じることがあります。
特徴② 伸張系
伸張系のケガは、筋肉や靭帯が通常の範囲を超えて伸びてしまうことで生じる痛みや怪我です。筋肉や靭帯などで起こり、ハムストリング(太腿裏)や肩周りの筋肉・靭帯で多くみられます。
例えば、ダウンドッグのポーズの際、足の裏やふくらはぎが伸びすぎると、筋肉や靭帯に微細な裂傷が生じる可能性があります。また、手を高く伸ばすポーズで、肩周辺の筋肉を無理に伸ばすと、肩の痛みの原因となりえます。
特徴③ 転倒系
転倒系のケガは、バランスを取ることが難しいポーズや動きを行う際に、体のバランスを失い、転ぶ、或いは受身姿勢での時にある部位に強度の力がかかることで生じるケガです。首、手首、肩、股関節周り、膝、背骨に多くみられます。
例えば「立木のポーズ」や「鳥のポーズ」のような片足で立つバランスポーズで、足元が不安定になり、思わず倒れてしまうことがあります。また、腕立て伏せのポーズの際、上半身の筋肉が弱いと、手首や肘、肩に過度な負担がかかり、転倒のリスクが上がります。
ヨガでケガが起こりやすい部位
今度は部位別にヨガでケガが起こりやすい箇所を見ていきましょう。一般社団法人 日本ヨガメディカル協会では、ケガをしやすい部位を4つに分けて紹介しています。
※参考:日本ヨガメディカル協会「ヨガで体を痛める原因と痛めやすい場所とポーズ」
背中・腰
ヨガのポーズで背中と腰には特に負担がかかりやすく、注意が必要です。
「バックベンド」など、背中や腰を反らすポーズでは、筋肉や背骨に大きなストレスがかかる可能性があります。
また、無理なひねりの動きを伴うポーズは、腰の筋肉や骨に過度な圧力を与え、腰痛の原因となることがあるので、初心者は特に気をつけて、無理をせずに行うことが推奨されます。
足・膝
立位のポーズやバランスをとるポーズでは、足や膝に負担がかかり、ケガのリスクが上がるため、注意が必要です。
「戦士のポーズ」や「立木のポーズ」などの立位のポーズで、足首や膝に不適切な角度での負担がかかると、筋肉や靭帯の痛みを引き起こす可能性があります。特に膝の裏や外側の筋肉に負担を感じた場合は、ポーズの修正や調整が必要です。
首
ヨガでの首への負担は特に注意が必要であり、無理な動きはケガの原因となることがある。
「魚のポーズ」や「逆転のポーズ」など、首を後ろに反らせるポーズや首をひねるツイストポーズは、首の筋肉や関節に過度なストレスをかける可能性があるので、無理に深くポーズをとるのではなく、自分の体の範囲内で行うよう心がけることが大切です。
肘・肩・手首
ヨガのポーズで肘、肩、手首は繰り返し使用されるため、これらの部位に過度な負担をかけると炎症や痛みが起こる可能性があります。
「ダウンドッグのポーズ」や「プランクポーズ」では、手首や肩、肘に体重がかかります。これにより、筋肉や関節に不適切な負担がかかると、関節の炎症や筋肉の痛みが生じる可能性があります。適切なアライメントを意識しながらポーズを行うことで、ケガのリスクを低減することができます。
ヨガでケガをした人の2割はインストラクター
少し話は脱線しますが、ヨガでケガをした人の中には、実はヨガインストラクター自身も含まれおり、その数は2割とかなり多くのインストラクターがケガをしています。
原因の多くは体の酷使によるもの。ヨガインストラクターが日常的に高度なポーズを行ったり、多くのクラスを指導することで、疲労や筋肉の過度な使用が増えることが一因として考えられます。
また、間違ったアライメントを繰り返すことによりケガが発生しているケースもあります。
ヨガインストラクターこそ収入補償を
僕は常々、フリーランスのヨガインストラクターはケガによる所得の減少を防ぐために「所得補償保険」に加入すべきと考えています。
インストラクターがケガをしてしまった場合、クラスを休むことになり、その結果、収入が途絶えてしまう可能性があります。そんな不測の事態に備えて「所得補償保険」に加入しておけば、ケガでの収入減少をカバーすることができ、安心して日常生活を継続することができます。
この辺りについては、以下の記事で解説してますので、興味がある人はご一読をおすすめします。
》働けなくなった時の収入減どうする?|フリーランス向け所得補償保険
ヨガでケガを発生させないために
ヨガを指導する際、生徒の安全を最優先に考えることは非常に重要です。以下に、生徒がケガをしないための指導方法を詳しく解説します。
- 予め、痛みや気になるところをヒアリングする
- ウォーミングアップアップは念入りに行う
- ポーズの正しいフォームとアライメントに注意する
- 生徒の身体の限界を見据え、無理な負荷やストレッチを避ける
- ポーズの前に生徒にポーズの説明を行う、正しいテクニックとフォームを教える
予め、痛みや気になるところをヒアリングする
ヨガのクラスを始める前や途中で、生徒の体調や気になる点を確認することが大切です。
例えば、生徒が前日に筋肉痛を感じている場合や、特定のポーズで不安を感じる場合など、その情報を知ることで、インストラクターは生徒に適した指導ができます。授業の初めに「今日体調が悪い、または気になる箇所はありますか?」と質問するのは一例です。
ウォーミングアップアップは念入りに行う
生徒の筋肉や関節を温めることで、ケガのリスクを低減できます。
授業の初めに、軽いストレッチや呼吸法を取り入れましょう。生徒の体を徐々に動かすことで筋肉や関節が柔らかくなり、高度なポーズでもケガのリスクが低くなります。
ポーズの正しいフォームとアライメントに注意する
正しいフォームでポーズを行うことは、ケガを防ぐ上で不可欠です。
例えば「ダウンドッグ」のポーズでは、手と足の位置や背中の伸び方に注意を払うことで、腰や肩への負担を減少させることができます。ヨガインストラクターには生徒がポーズを取る際、常に正しい体の位置を確認し、修正する指導力が求められます。
生徒の身体の限界を見据え、無理な負荷やストレッチを避ける
生徒一人一人の体の状態や限界を理解し、その範囲内での指導が必要です。
ある生徒が特定のポーズで難しさを感じている場合、そのポーズのバリエーションを提案することで、生徒の体に無理をかけずに練習を続けられます。
ポーズの前に生徒にポーズの説明を行う、正しいテクニックとフォームを教える
生徒に新しいポーズを試してもらう前に、そのポーズのポイントや注意点を明確に伝えることが大切です。
例えば「立木のポーズ」を行う場合、バランスを取るためのポイントや足の位置などをデモンストレーションしながら説明しましょう。生徒がポーズの基本を理解し、正しく安全に実践できるようになります。
万一に備えて賠償補償に加入しよう
どんなに気をつけていても、ケガはある日突然発生してしまうもの。なので、ヨガインストラクターが生徒からの賠償請求に対処するためには、賠償責任保険の加入が不可欠です。
ヨガインストラクターの保険としては、以下のようなものがあります。
ポイント
- ヨガの保険
- ヨガ・整体・アロマ・ベビーマッサージ賠償責任保険
- ヨガインストラクター保険
- フリーナンス
賠償責任保険は、予期しない事故やトラブルによる経済的なダメージからインストラクターやスタジオを守るための安全策です。まだ、保険に加入していないという人がいれば、無料の保険もありますので、今すぐ下記の記事をご覧ください。
》【おすすめ4選】ヨガインストラクターの保険|無料の保険も紹介
まとめ
本記事では、ヨガインストラクターが知っておきたい「ヨガで起こりやすいケガとその予防」をテーマに解説しました。
本記事の内容を改めて整理すると以下の通りです。
ポイント
- ヨガでのケガの特徴やケガが起こりやすい部位の詳細
- ヨガ指導時に生徒のケガを防ぐためのポイントや注意点
- 万が一のケガに備えた賠償責任保険の重要性
ヨガは体と心の健康を目指す素晴らしい実践ですが、ヨガインストラクターとしては生徒の安全を最優先に考えることが大切です。日々の指導においても、生徒の体調や体の制限をしっかりと確認し、適切な指導を心掛けてください。
ケガの予防や対策はインストラクターの責任です。今回の知識を活用し、より安全なヨガの指導を心掛けてください。さらに、賠償責任保険に未加入の方は、この機会にその重要性を再確認し、適切な保険の選択を考慮することをおすすめします。
本記事は以上です。
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