最近、独自のオンライン講座を作ったのですが、まったく売れなくて…。どうしたらいい?
本日はこんなお悩みにお答えします。
ヨガインストラクターがレッスンの実働だけで生計を立てようとすれば、体力的な限界があります。
なので「独自の講座を作って働く時間を減らしつつ、売上をもっと伸ばしたい」というチャレンジは、ヨガインストラクターを長く続けるための方法として間違ってません。
だけど、「集客」はできてるのに、うまくセールスに結びつけられない…。そんな壁にぶつかっているのなら、セールスの方法に問題があります。
実は、セミナーセールスにおいて「ノウハウ(解決策)」を提示しても売れません。なぜなら、人は「ノウハウ(解決策)」に興味がないからです。
「え、ノウハウに興味ない?」って思いますよね。
ということで、本記事ではセミナーセールスで大事な考え方について解説します。
✔本記事を書いた人
ucozi(@ucozi_ikeda)
売れないのは解決策(ノウハウ)を提示しているから
あなたの講座・セミナーが売れない理由は、「解決策(ノウハウ)」を提示しているから。
ノウハウを提示してはいけないとは言いませんが、順番が違います。
大事なのは
「原因に気づいてもらう」⇒「解決策(ノウハウ)の提示」
の順番で示すこと。
具体例を考えてみましょう。
「幸運の壺」でマーケティングしてみる
悪質商法を例に見てみましょう。ちょっとあれですけど、分かりやすいので解説します。
あなたは「幸運の壺」を売らなければならなくなったとします。
この幸運の壺は、それなりに価値がある壺です。とはいえ、「この壺は持っているだけで幸せになれますので、どうか買ってください」と言っても売れません。ですよね?
では、この「幸運の壺」を売るために、とある教団はどんなマーケティングをしているのか。
あなたは路上で「手相の勉強をしているので、協力してもらえませんか?」と道行く人に声を掛けるよう指示されます。立ち止まってくれた人に感謝を述べつつ、その人の手相を見ていると、何やら気になる手相が。「こ、これは…、うーん」などと言い、「この後、少しお時間ありますか?もっと詳しい先輩がいるので」と、とある事務所に連れて行くよう言われます。
あなたが声をかけた人を連れて行くと、そこには約束どおり先輩が待っています。先輩は会うなり「成仏できていない悪い先祖の霊がいる」と言い出します。そして「最近、身近な人で体調崩されている人はいませんか?」と続けます。
「そういえば、最近、祖母が転んで怪我をして」と答えると、「…やっぱり」と先輩。このままにしておくと、さらに不幸なことが訪れると言います。そして「あなたは運がいい」と告げると、「幸運の壺」について話し始めます。
「幸運の壺」には先祖の霊を浄化させ、負の連鎖を断ち切る力があると言うのです。
「コミュ障」でマーケティングしてみる
事例がかなり怪しかったですね。もうひとつ、別の事例を紹介しましょう。
今度はとある高校生のお話です。彼は「人とのコミュニケーションが苦手」という悩みを抱えていました。友だちが無防備に放つ何気ない一言が、気になってしょうがないといいます。
彼が気になるのは、自分に向けられた言葉だけにとどまりません。彼の友だちが別の友だちと会話している言葉でさえ、気になってしょうがないのだと言います。「なぜ、そんな心ない言葉を使えるのか?人の気持ちを考えられないのか?」と、高校生のモヤモヤは消えません。
次第に「考えすぎてしまう自分こそ、おかしいのではないか」と思うようになり、人と会話するのがしんどくなってしまったそうです。
その相談を聞いたある人物は、高校生に次のように伝えます。
「それは、まったくの逆じゃないのかな。コミュニケーションが苦手だと感じている人ほど、コミュニケーションの才能が豊かな人である、というのが僕の考えです」と。
「思いやりのある人は誰かと会話するとき、相手の言葉をそのまま受け取らずに、その裏にある考えや想いまで想像していることが多い。それは素晴らしい才能である。君の才能を活かせる道に進みなさい」と。
高校生は、その言葉に衝撃を受けます。それからはコミュニケーションの面白さにのめり込み、気がつけば数年後、言葉で人の心を動かす「コピーライター」という仕事を選んでいました。
優れた営業は「気づき」を与えてくれる
紹介した事例ですが、一つ目は友人の体験談、二つ目は僕の話しでした。友人は壺を買ってませんのでご安心ください。
さて、この二つの事例を整理してみましょう。
一つ目の事例
- 問題:身近な人が体調不良
- 原因:悪い先祖の霊が悪さしてる
- 解決策:幸運の壺を手にすればOK
二つ目の事例
- 問題:コミュニケーションが苦手
- 原因:反対、むしろ才能がある
- 解決策:才能を活かせる仕事を見つける
どちらも「問題」に対して「解決策」を提示する前に「原因」を特定しています。
つまり、セミナーセールスにおいては、いかに良質な「気づき」を与えられるかが、その後の成果に大きく影響します。
お客さまが自身で「原因」を理解したなら、あなたから売り込まなくても「欲しい」という感情が芽生えます。
営業は医者と同じ
優秀な営業マンは「お医者さん」に似ています。
お医者さんは、患者さんがどんな問題を抱えているのか問診し、検査などを通じて原因を特定します。そして、その原因を取り除くための薬を処方します。
この時の薬はセミナーセールスにおける「解決策(ノウハウ)」です。でも、薬について、みなさん興味ありますか?「お薬出しておきますから」に「どんな薬ですか?どんな効果があって、リスクは?」なんて聞かないですよね?
何度も言いますが、セミナーセールスで大事なことは「原因」に気づいてもらうことです。
まとめ
お客さまは多くの場合、「問題」には気づいていても、「原因」が分かっていないことの方が多いです。
その状態で一生懸命に解決策(ノウハウ)を伝えても、なかなかセールスには結びつきません。
問題 ⇒ 原因 ⇒ 解決
上記3つのブロックに分けて展開すると、うまく伝わります。
また、原因を伝える時は「お客さまは悪くない」と伝えてあげましょう。これ、すごい効果的です。ぜひ試してみてください。
本日は以上です。
この記事がどなたかのお役に立てたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。